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協賛団体展覧会レポート
いま、日本のアートをつむぐ‐てわざ・こまやか
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日本とポルトガルは、16世紀に我が国に鉄砲が伝えられて以来多くのものがもたらされました。近年では両国に友好都市が増え文化交流が盛んです。
「ワークショップ風景」
2009年、西川個人の活動の一環としてポルトガル最大の現代芸術祭「第15回セルベイラビエンナーレ」に作品の展示および版画ワークショップで訪れ、この30周年の節目に芸術監督に就任したAugusto Canedos氏と親交を持ちました。翌第16回のビエンナーレにもワークショップを行い、キュレーターのSilvestre Pestana氏の企画に招へいされたことによりアーティストレジデンスに佐竹宏樹を推薦しました。さらに数人の作家を紹介し、その中で国際コンペティションに入選した草川誠と共にポルトガルを訪れ、版画の普及とビエンナーレの活動に貢献しました。このような経緯からCanedo氏より今回の日本人作家のアートプロジェクトの提案を受け企画、今回の展覧会が開催される運びとなりました。
「展示風景 手前.西川作品」
「展示風景 左.佐竹作品 右.青木聖吾作品」
このプロジェクトでは日本人がポルトガルで行うことの意味を考え、日本人の感性や表現、その際立った部分を年代性別のバリエーションで、現在の日本のアートを最大限に紹介できるよう構成しタイトルとしました。また作家性に富んだ人材を厳選し、本学卒業生を中心に6名でのプロジェクトを立ち上げました。
「左より 佐竹宏樹(27期)、西川肇一(21期)、草川誠(38期)、
鈴木知佳(38期)、青木聖吾、青木真莉子(43期)」
展覧会を開催したポルトは、リスボンに次ぐ第二の都市で広大なドウロ川の下流岸に位置しポルトワインの歴史ある酒蔵が軒を連ねる旧市街が世界遺産の町です。画廊が一斉にオープニングを迎えるアートの中心地Miguelb Bombarda通りはカーニバルさながらの賑わいで活気に満ち、その勢いが私たちの展覧会を開催したPor Amor ? Arte Galeriaにも流れ、多くの方々に観ていただく事ができました。
会場の45メートルの広い壁面に絵画を、空間には立体・写真・映像を組み合わせたインスタレーションをゆったりと展示しました。日本人のみによる展覧会はポルトガルの方々にとっては関心が高く、言葉の壁を越え、作品を介した深い交流が生まれました。来場者の眼は私たちの作品から多くのメッセージを読み取り、形や色彩などから日本人の感性を味わっている様子でした。ポルトガルを含めたヨーロッパ人にはない視点で描かれていることに対し驚きと賞賛をいただきました。その感覚は日本人には無意識なものなので、改めて美に対する相違性を認識できました。
大きな国際展と違い、組織に企画として保護されながら進行するのではなく作家が自ら働きかけ資金調達し運営していかなければならない過酷な中で私たちはよりダイレクトに多くのものと関わる事ができました。また、西川が国立ポルト大学でワークショップ、青木聖吾が国立ミーニョ大学で講演を行ったことでこのプロジェクトを広範囲に発信することができたと思っています。
「講演風景」
さらに、本学大学院を修了したばかりの青木真莉子をセルベイラビエンナーレ財団に推薦し、レジデンスアーティストとして1ヶ月間滞在制作ができたことは、彼女が将来グローバルに作家活動をするうえで大きな財産と自信になったことでしょう。そして他の若いメンバーも今回の経験をとおし交流の奥深さ、外国で活動するメリットとリスク(その回避)、コミュニケーション能力、交渉術、書類作成とプレゼンテーション、さらには作品の送付方法や作品の価格のつけ方までも目の当たりにしたことで、今後の自発的な芸術活動に広がりを持つことでしょう。
現在、EU加盟国で経済危機にある国の一つポルトガルがそれを乗り越え、これからどのようなアートシーンを示していくのか。そして私たち日本人が、これまでの両国の長い交流の歴史を重ね合わせ今回の貴重な経験を生かすことで、共に新たな時代へ前進したいと考えています。
プロジェクトリーダー
21期 美術学科 美術T類 西川肇一(本学元非常勤講師、美術家)
展覧会概要
【展覧会名】
「いま、日本のアートをつむぐ‐てわざ・こまやか」
【会期】
2012年9月22日(土)〜10月20日(土)
【会場】
Por Amor ? Arte Galeria(ポルト市、ポルトガル)
【主催】
Por Amor A Arte Galeria、国立ポルト大学美術学部、国立ミーニョ大学人文科学部
「いま、日本のアートをつむぐ‐てわざ・こまやか」実行委員会
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