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大河原邦男 1期 デザイン学科テキスタイル専攻
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2009年の夏、東京お台場に現れた原寸大ガンダム(高さ18メートル、重さ35トン)に子供はもちろん大人達も目を輝かせていました。そのガンダムのモビルスーツデザインを担当したメカニックデザイナー大河原邦男氏は震災後に自身のツイッター上に東日本大震災の関係者への応援イラストを投稿。大きな話題となりました。ファンのアドバイスから作家として自身にできる支援を考えた際、自営隊をはじめ世代を超えてファンの多い「ガンダム」に「がんばれ日本」の願いを託し日本国旗を振る「起動戦士ガンダム」を描かれたそうです。


Q:東京造形大学の1期生でいらっしゃいますが当時の大学の様子を教えて下さい

A:新しい美大の「1期生」になれるというのが魅力で東京造形大学を選びました。グラフィックで入学して2年次にテキスタイルに編入しましたが1期生全員でも130名ほどで学科の垣根なく絆は強く、今でも交流のある仲間が沢山います。また私の業界でも東京造形大学の卒業生は多く活躍していますよ。

Q:ご卒業後アパレルメーカーにお勤めされ、その後「タツノコプロ」に入社。日本初のメカニックデザイナーとして「タイムボカンシリーズ」のロボットデザインをされ、独立後は「機動戦士ガンダム」のメカデザインなど今でも続く名作を作られてきましたが、常に第一戦を走り続ける原動力は何ですか

A:メカニックデザイナーという職種はなかった中で、様々な出会いが繋がり今にいたったと思います。私はラッキーだったと思いますよ。1970年?80年代は日本のアニメは黎明期で何をやっても真似にならなかった。すべてが(高度成長期という時代もアニメ業界も)登り坂でした。その中で中村光毅さん、安彦良和さん、天野喜孝さん等々すばらしい天才達に出会えたことが大きいです。もちろん真面目に仕事をすることが大前提ですけど‥。

Q:アニメーションのメカデザインにはじまり今では様々なインダストリアルデザインをされていますが共通して心がけていることはありますか

A: アニメ(2次元)のメカデザインをするときも、ロボットの合体や変形を検証するため木型で試作をしてデザインするようにしてきました。触って触覚で捉えながらつくることを心がけています。あとは講演でも必ずお話するのですが、ただ合理的にものづくりをしないで遊び心を入れること(キャラクタライズすること)を大切にしています。


Q: 3月11日の東日本大震災後、14日にご自身のツイッター(単文投稿サイト)にガンダムが日の丸を振っている日本応援イラストをアップされた事が話題になりました(表紙の作品)。クリエーター(作家)だから出来る支援のあり方のひとつだと感じ注目していました


A: あれは私のフォロワー(ツイッターの読者)の方が被災地で頑張っておられる自衛隊の中に私のファンが多いから是非応援イラストをアップしてほしいという提案からはじまった活動です。今まで数回にわたりイラストを掲載していますが各地から反響をいただいています。
今はフェイスブックやツイッターなど誰でも発信者になれるツールがあることはクリエーターにとってはチャンスですね。


Q:今後のご予定についてお聞かせください

A:来年は稲城市の40周年記念で展覧会を行います。(詳細は欄外)60歳も過ぎると「ガンダム」で育った人たちと仕事をすることが増えてきて、再来年に兵庫県立美術館にて開催する展覧会もそんな「ガンダム世代」と作り上げています。今でも実際に手を動かし何かを作ることが大好きです。昨年はお正月に一日だけのんびりしてあとはずっと仕事でしたが、私は泳ぎ続けないと死んでしまうマグロみたいでずっと作り続けていくのかもしれません。


展覧会情報

展覧会名
市制施行40周年記念「大河原邦男作品展」
会場
稲城市立iプラザ
会期
平成24年1月21日〜2月26日


展覧会名
「未定」
会場
兵庫県立美術館
会期
平成25年春(予定)


<大河原邦男>

1947年東京生まれ。東京造形大学デザイン学科TD専攻卒。大手アパレルを経て、1972年竜の子プロダクション入社。『科学忍者ガッチャマン』以後はメカデザイン専門となる。その後、中村光毅と「デザインオフィス・メカマン」を設立。『タイムボカンシリーズ』を経て、1978年からフリー。サンライズ作品では、『機動戦士ガンダム』『太陽の牙ダグラム』『装甲騎兵ボトムズ』などのリアルロボットアニメから『勇者シリーズ』などのスーパーロボットアニメのメカデザインを担当。近年は『ヤッターマン(2008年版)』などのギャグアニメ、玩具やゲームなど幅広い分野でメカデザインの第一人者として現在も活躍中。









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